おでんそば:立川駅名物、首都圏へ 被災地復興支援、あすから125店舗 /東京
そばに大判のさつま揚げが乗った立川名物「おでんそば」=JR立川駅の奥多摩そば
そばに大判のさつま揚げが乗った立川名物「おでんそば」=JR立川駅の奥多摩そば
◇さつま揚げ宮城産使用
JR立川駅(立川市)の名物「おでんそば」が、12日から首都圏の駅の立ち食いそば店「あじさい茶屋」「いろり庵きらく」など125店舗で販売される。
名物を支えるのは宮城県塩釜市のマルブン食品(佐藤徳雄社長)のさつま揚げ。
同社は東日本大震災で被災し壊滅的な打撃を受けた。「東北地方を支援しよう」と
日本レストランエンタプライズ(NRE、浅井克巳社長)が取扱店拡充を決めた。【斉藤三奈子】
おでんそばは立川駅などのホームでそば店「奥多摩そば」を展開する「エヌアールイー中村亭」(立川市、福田利幸社長)のオリジナルメニュー。
立川駅前で店舗を構えていた同社の前身・中村亭が戦後間もなく販売を始めた。
客同士が注文した品を交換し、そばにおでんを乗せて食べているのを見た当時の店主がメニューに取り入れたのが始まりだ。
ニシンのすり身をメーンに4種の白身魚を練り込んだ直径10センチ、90グラムの
特製さつま揚げを甘めのそばつゆでそばと一緒に食べる。立川駅だけで1日300杯
売れる人気メニューだ。
さつま揚げを提供していたマルブン食品は震災で2棟の工場のうち1棟が壊滅した。
従業員約90人は全員無事だったが、電気、ガス、水道が途絶え、4月にようやく再開にこぎつけた。
残った工場で従業員の雇用を確保し、生産量は震災前の8割まで回復した。
しかし、宮城県石巻、気仙沼市の水産加工品の出荷量が激減し、宅配業者の集荷が十分に機能せず、生産しても全国各地への発送が滞る状態が続いている。
1社だけでは解決できない地域全体の問題を抱える同社の佐藤文行常務は、今回の取扱店拡充について「願ってもない話」と喜んでいる。
NRE営業本部の棚谷智行担当部長は「食を通して東北地方の食材や工場、物流の懸け橋になりたい」と意気込む。
〔都内版〕
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20111111ddlk13...
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