ミシュランガイド』の第6代社長のジャン・リュック・ナレ氏は、
韓国の『中央日報』のインタビューで、東京が高い評価になった理由を次のように述べた。
「パリを美食家の都市というが、東京は驚くほど素晴らしい飲食店が多かった。
多くの人々が料理を楽しんでいるからだ。日本料理はクオリティーも素晴らしい。
シェフのレベルもどの都市より高く、何よりシェフ固有の技術がよく伝授されていた。
特に私が高く評価したのは専門性だ。
パリの日本飲食店に行けば、寿司、刺身、焼き鳥などメニューがたくさんある。
このため日本でもそうだと思っていたが、私が行った飲食店はほとんど寿司店、
刺し身店、焼き鳥店、うどん店など専門的に細分化されていた。非常に印象的だった。
こうした特性から日本の飲食店の相当数は誰も追いつけない専門性を確保していた。
当然、いい評価につながる」
そして、ナレ氏は、韓国のシェフについて「まだ国際的なレベルには達していないようだ」と述べた。
『ミシュランガイド東京2010』では、東京は総軒数、総星数はパリの倍以上、
三ツ星の軒数までもが世界最多となった。
2010年版の東京では、星がついた197軒のうち、実に132軒が日本料理店だった。
そして、その日本食は、専門性が追及されて専門店に細分化されている。
ミシュランで、東京は世界一の星数、軒数となっているが、掲載されている店以外にも、
ミシュラン掲載お断りの名店は何店もある。
何百年と続く老舗が、一年ごとの評価のミシュランに右往左往するわけがない、ということだ。
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